韓日中ハブ空港競争で劣勢の仁川空港(3)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.12.28 15:04
◆元政治家の社長が危機招来の指摘も
仁川空港の競争力を落とした最も大きな原因はリーダーシップの不在だ。仁川空港は現在「社長職務代行」が業務を処理している。朴完洙(パク・ワンス)前仁川国際空港公社社長(第6代、2014年10月-2015年12月)は今月19日、任期1年10カ月を残して来年4月13日の総選挙出馬のために辞任した。朴社長は2回にわたり昌原(チャンウォン)市長を務めた元地方公務員で、空港の業務には門外漢だった。昨年の地方選挙で親朴系の支援を受けてセヌリ党の慶尚南道 知事選に出馬して敗れた後、仁川空港社長に任命された。当時、数十人の公募者の中には仁川空港の役員や民間航空会社の社長が含まれていたが、企業経営の経験が一度もない朴社長に決まった。天下りという批判の中で就任した朴社長は就任後、何度も選挙区を訪れ、総選挙に向けて住所も移した。朴社長の就任前にも仁川空港は7カ月間「社長職務代行」体制だった。
朴社長の前任の鄭昌洙(チョン・チャンス)社長(第5代、2013年6月-2014年3月)も就任8カ月後の昨年2月、江原知事選に出馬するとして辞表を出したからだ。社長が空席の間、社長代行を務めた副社長は特定企業が事業を受注できるよう便宜を図ったり事業者からリース車両や接待を受けたりして摘発され、検察の調査を受けた。この期間中、免税店・銀行・飲食品店などの施設に対する入札が最大9カ月も遅れた。