「尽人事待天命」。１日、７ｔｈアルバム『７ｔｈＰＳＹだ』を発売するＰＳＹ（サイ、３８）の覚悟だ。人ができることはし尽くしたので、後はや天に任せるという意だ。

９曲入った正規アルバムを出すのは約３年ぶりだ。２０１２年に出た６ｔｈアルバム『６甲』でＰＳＹはワールドスターになった。タイトル曲『江南（カンナム）スタイル』のおかげだった。翌年、シングル曲『ジェントルマン』を発表し、２０１４年には最初から海外を狙った歌『ハングオーバー』もリリースした。だが世界中で症候群を引き起こした『江南スタイル』を超えるには力不足だった。『江南スタイル』はＰＳＹを見る基準であり、壁になったようだ。

３０日ソウル汝矣島（ヨイド）のコンラッドホテルで開かれた記者会見でＰＳＹは「『江南スタイル』があまりにも重くて、この頃は江南もあまり行かない」として「もう二度と『江南スタイル』のような事が起こるとは思わない」と冗談半分、本気半分で話した。今回、新しいアルバムを出すまで長い時間がかかるほかなかったＰＳＹが抱いていた重圧感はこのようなものだった。

「曲を書くのが最も易しい時があったが、そのように書けば『江南スタイル』にはかなわないはずで、このように書けば外国の人が聞き取れないはずだ、と思っていると曲を一言二言進めるのも難しかった。私の頭の中の船頭が数人いて１人の声に整理するのに長い時間がかかった」。

ＰＳＹは初心を探そうとした。「やりたいことをしようと芸能人になったＰＳＹ」が、苦労して探し出した初心だった。今回のアルバムにはタイトル曲が２つだ。昨年から１９カ月かけて作業した『ダディー』と、今年上半期にさっと作った『ベルボトム』だ。新曲『ダディー』を紹介しながらＰＳＹは「これほど苦労した曲は初めて」といった。何度も手直しして作った歌『ダディー』からは『江南スタイル』と似た感じが出ている。『ベルボトム』は復古調のとても楽しいダンス曲だ。

タイトル曲を含め計９曲ごとにフィーチャリングに参加した歌手たちの面々も華やかだ。米国グループのブラック・アイド・ピーズ（Ｔｈｅ　Ｂｌａｃｋ　Ｅｙｅｄ　Ｐｅａｓ）のウィル・アイ・アム、英国歌手のエド・シーラン、チョン・イングォン、キム・ジュンス、２ＮＥ１のＣＬ、「ダイナミック・デュオ」のゲコなどだ。ＰＳＹは今回のアルバムで最も気に入った曲としてチョン・イングォンと共に歌った『良い日がくるのだ』を挙げた。彼は「チョン・イングォン先生の声は『塗り薬』よりも多くの傷を治癒できるようだ」と伝えた。そして繰り返し要請した。「大韓民国の主婦の気持ちで作ったアルバムだ。全曲を偏食せずまんべんなく摂取してもらえたらいい」。

ＰＳＹは２４日から２６日までソウルオリンピック公園体操競技場で年末コンサート「オールナイト・スタンド２０１５－公演のゴッドＰＳＹ」を開く。