【コラム】韓流の危機と機会(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.01.07 08:56
ユーチューブでPSYの『江南(カンナム)スタイル』の動画が十億回以上クリックされたことに韓国の人々の自負心がどれほどすごいのか十分に推し量れる。すごい躍動性と創意性だ。だが、PSYの最近のビデオ『ジェントルマン』を見て私は明らかに韓流が正しい道を行くのではないとの思いがした。もちろん韓国人の友人はPSYの動画が江南の物質主義の風潮に対する風刺だと説明する。事実PSYがそうした意図を持っていたかもしれないが、外国人としてその動画を見た私の率直な感じは消費文化に対する称賛と女性に対する侮辱的な扱いだった。
今日の韓国で切迫したイシューは速度や量ではなく方向性だ。韓国文化がいくら躍動的でも明らかな倫理的メッセージを込められないならば、すなわち韓流を楽しむ世界の人たちに単純な受動的消費を超え何か社会に貢献できるインスピレーションを与えられないならば、終局的に韓国文化の影響力は制限されるほかない。韓流の隆盛に喜ぶ以前に、歴史的に経済・文化大国の栄枯盛衰と、ビジョンがなく消えてしまった文化を記憶しなければならない理由もここにある。