分科会議の主要内容

◆文化・教育

韓日中共用漢字８０８字を中国の周興嗣が作った『千字文』のように一文字ずつ使って詩や成語にするコンテストを３カ国で開催しようという提案が出てきた。８０８字を活用した子ども漢字作文大会、書道大会を開こうという声もあった。

日本の建築家、隈研吾東京大教授は３カ国の気候風土から生まれた木造建築のコンテストを開こうという意見を出した。偉大な過去の文化遺産を再生するシンポジウムとともに開催することが可能ということだ。

兪弘濬（ユ・ホンジュン）元文化財庁長は韓日中各国の国宝１００点ずつを選定し、３００点を北京・ソウル・東京、さらにニューヨーク・ロンドン・パリで巡回展を開こうというアイデアを提示した。一回だけの行事ではなく、陶磁器・絵画などジャンル別に推進しようと述べた。

教育分野では大学生の人的交流と単位・研究を共有しようという提案が出てきた。共用漢字をはじめとするオンライン講座を開設しようという意見もあった。また、欧州の普遍的思考を引き込む韓日中共通のアジア的価値観を確立していこうという討論も行われた。

◆環境・エネルギー

温室効果ガス削減協力、北東アジアエネルギーネットワーク構築などを議論した。

金明子（キム・ミョンジャ）元環境部長官は「中国（１位）・日本（５位）・韓国（７位）が温室効果ガス排出上位国であるだけに、３カ国の排出削減が重要だ」と述べた。

元喜龍（ウォン・ヒリョン）済州道知事は「電気自動車・風力発電などが活発な済州が追求する『炭素ゼロの島』モデルを２４３９都市に適用すれば、２０３０年までに炭素排出量を１２．７％減らすことができる」と述べた。

中国の徐慶華環境および発展国際協力委員会副事務総長は「中国は環境・エネルギーに関連し、技術・資金・市場があり、問題解決のために努力する」と同意した。

川口順子元外相は「３カ国資源共同備蓄を通じてエネルギー安保を守ろう」と述べた。

小宮山宏元東京大総長は「３カ国コウノトリプロジェクト」を提案した。絶滅危機のコウノトリを自然農法で野生に復帰させた経験を韓国の慶尚南道金海（キムヘ）、中国浙江省に伝播しようという内容だ。

◆経済・金融

韓日中自由貿易協定（ＦＴＡ）と環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）とともにモノのインターネット（ＩｏＴ）、自動車生産協力案が議論された。

李潤雨（イ・ユンウ）サムスン電子顧問は「韓日中内のＩｏＴ標準化を実現できるよう共同委員会と事務局を設置する必要がある」とし「日本はスマートヘルス分野、中国はスマートマニュファクチャリング（生産）分野でそれぞれ競争力がある」と述べた。続いて「下手をすると他の国にＩｏＴ主導権を譲ることになりかねない」とし「ＩｏＴの活性化とともにプライバシーとセキュリティーを強化することも重要だ」と述べた。

胡茂元元上海自動車グループ会長は「韓日中で生産される自動車は世界市場で４０％を占めている」とし「自動車の生産による環境汚染、交通渋滞、エネルギー問題を先制的に解決しなければいけない」と述べた。また「中国では可能なのに韓国と日本では不可能な問題を３カ国政府と協会が率先すれば、自動車市場シェア４０％に匹敵する影響力を発揮できる」と強調した。