【コラム】歴史の正しい記憶を望むならば…=韓国(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.11.24 10:55
15年前、日本の東京大学に留学していた時のことだ。印象深いことに法学政治学研究科では韓国政治外交学科の一般的なカリキュラムとは違い、日本の政治外交史や日本の政治思想史が核心的な科目の1だった。授業時間には近現代の日本の枠組みを作った主な政治家と思想家の日記や著作を学生たちに読ませながら当代の政治と社会を深く理解させていた。
例えば私たちには植民地化の元凶として知られているが明治時代の憲法と政治制度を設計した伊藤博文の日記を読みながら、当代の政治外交史を自然に理解するようにさせていた。戦後の平和憲法を制定して日米同盟の締結を主導した吉田茂の回顧録も読みながら現代日本がどんな戦略のもとで再建国されたかを理解させていた。それで重要な政治家らが亡くなればその遺族たちが日記や著作など故人の関連資料を主な大学の図書館に寄贈して研究資料として提供していた慣行も、韓国の現実と比較して興味深かった。