韓国・日本・中国とＡＳＥＡＮ（東南アジア諸国連合）１０カ国、そして豪州、ニュージーランド、インドの１６カ国は２２日（現地時間）、マレーシアのクアラルンプールで会議を開き、東アジア地域包括的経済連携（ＲＣＥＰ）を２０１６年までに妥結するという首脳共同宣言文を採択した。この行事に出席した朴槿恵（パク・クネ）大統領は「ＲＣＥＰの早期妥結のための交渉加速化を支持する」と述べた。朴大統領は東アジア首脳会議（ＥＡＳ）で南シナ海の領有権紛争に関し、「当事国が非軍事化公約を遵守しなければいけない」と強調した。

◆ＲＣＥＰ交渉の加速化を支持

ＲＣＥＰに参加する１６カ国の首脳は共同宣言文で、「世界人口の半分と世界生産および貿易の約３０％を占めるＲＣＥＰは我々の成長動力であり、広範囲な域内経済統合のための主要手段」と明らかにした。ＲＣＥＰが妥結すれば、人口規模で世界最大であり名目国内総生産（ＧＤＰ）基準で欧州連合（ＥＵ）を上回り、環太平洋経済連携協定（ＴＰＰ）に匹敵する経済ブロックが誕生する。

青瓦台（チョンワデ、大統領府）の関係者は「ＲＣＥＰ参加国間の高い域内貿易比率と相互補完的な経済構造、地理的な隣接性などを勘案すると、競争力があるグローバルバリューチェーン構築を期待できる」と説明した。

ＲＣＥＰ参加国は２０１２年１１月に交渉開始を宣言し、２０１５年に妥結という目標を設定した。２０１０年に米国がアジア太平洋地域で中国の影響力を牽制するために中国を排除したままＴＰＰ交渉を始めると、中国が「対抗馬」の性格として主張したのがＲＣＥＰだ。アジア・太平洋地域をめぐり米国が主導するＴＰＰと中国主導のＲＣＥＰの間で貿易秩序主導権争いが本格化する見込みだ。

◆ＥＡＳでイシューになった南シナ海紛争

朴大統領はこの日、ＥＡＳで「すべての関連当事国は南シナ海の行動宣言（ＤＯＣ）の合意文と精神、非軍事化公約を遵守することで、南シナ海の平和と安定増進に寄与することを望む」と明らかにした。朴大統領は「韓国は南シナ海で航行と上空飛行の自由が保障されなければならず、紛争は関連の合意と国際規範に基づき平和的に解決されることを強調してきた」とし、このように述べた。

ＤＯＣは２００２年に中国とＡＳＥＡＮ１０カ国の首脳が締結した文書で、当事国は南シナ海紛争を平和的に処理し、平和と安定を脅かす行為をしないという内容の包括的宣言。青瓦台の関係者は「中国をはじめとする１０余カ国の首脳が南シナ海の非軍事化を強調する趣旨で発言した」とし「朴大統領の発言は米中間のどちらか一方を支持するのではなく、従来の我々の立場を再確認したものだ」と説明した。