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<韓国、不法滞在者の子供たち>(上)…彼らの悲哀(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.09.10 13:49
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イ・ジュオン(17)は高校に進学したが、スマートカードの学生証ではなく紙に手で書いた学生証をもらった。
国籍のない子供たちの家庭が体験しているもう1つ大きな苦痛は、病院に行かせることだ。利用するのが負担になっている。国民健康保険の適用対象ではないからだ。病状が重く入院しなければならないと、病院から「保証金」を要求される。

両親がウガンダ出身であるエリアン(2)がそうだった。昨年、生まれて2カ月になった時だった。高熱が出て近所の病院に行き、大きな病院に移された。医師は「急性肺炎で入院しなければならない」と言った。だが院務科が難色を示した。健康保険がないため100万ウォン(約10万円)を先に支払わなければならないというものだった。エリアンは病院のロビーで6時間待った挙げ句、入院することができた。50万ウォンを出し、母親が助けを求めて駆け付けた市民団体が入院費の保証人になった。

 
やはり無国籍の子供であるウォンビン〔4、釜山市西大新洞(プサンシ・ソデシンドン)〕はひどい喘息にかかっている。1カ月の治療費が50万~60万ウォンだ。今年5月には発作を起こして1週間入院し170万ウォンを払った。ベトナムから来た母親(42)は「妊娠時に栄養剤をあまり飲まなかったせいで子供の具合が悪いようだ」と言って胸を打つ。「私のような不法滞在者は栄養剤の価格が通常の人の2倍以上なので…」。

ムン・ジョンヤン〔5、京畿道安山市仙府洞(アンサンシ・ソンブドン)〕は珍しい難病にかかっている。脳から蛋白質が過度に多く出る病気だ。目の前の50センチ程度しか見えないほど視力が悪くなった。足が腕よりも細く、まともに歩くことができない。医師は「胎児の時に感染したようだ」と話した。実際に母親のソ・ボヨン(39、中国)は妊娠時に産婦人科の定期検査を受けなかった。お金も負担で、また不法滞在者であることが分かるかと思ったからだ。

今、ジョンヤンを治療するのに毎月何百万ウォンもかかるという。両親の稼ぎだけでは耐えられず、合法の滞在者である2人の叔母といとこの兄まで治療費を補助する。「中国に戻って治療するほうが良くないか」と言うと「あそこは韓国よりも高く、親戚らがみんな韓国に来ていて助けてくれる人もいない」と言った。

ジョンヤンの母親は不法滞在が明らかになったが、息子の治療のために当分は韓国にいられることになった。今、妊娠7カ月だ。今回も定期検診をまともに受けていない。母親は話した。「検診を受けるべきだと思うが、今のところジョンヤンの治療費を親戚に世話になっているから…」。


<韓国、不法滞在者の子供たち>(上)…彼らの悲哀(1)

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