<ノーベル賞の話>MERS遮断の一等功労者「遺伝子増幅技術」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.08.04 11:46
技術的観点から見た時に、今回のMERS事態でウイルスの拡散を遮断した一等功労者は「PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)」と呼ばれる遺伝子増幅技術だ。感染が疑われる者に実際にウイルスがあるかどうかを迅速に判定し、防疫の方向性を決めるのに使われた技術だからだ。
1985年頃、米国のバイオ企業「シータス」のキャリー・マリス博士は、遺伝子1個を数十億個に増幅させることができるPCR技術を開発して93年にノーベル化学賞を受賞した。この技術は今、数多くの疾患の診断と予測に使われている。女優アンジェリーナ・ジョリーを「先制的」な乳房切除手術に導いたのもPCRの分析結果だ。ある者はバイオテックの歴史をPCR技術の以前と以後に分けるほどに影響力の大きい発明だ。PCR関連市場は現在10兆ウォンを超える。