【コラム】低下する韓国の製造業競争力、どうするべきか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.07.13 13:43
製造業の競争力を高めるためには企業にとって良い環境を整える必要がある。2008年の経済危機後に米国の製造業が回復したのは実質賃金の安定と先制的な構造改革のおかげだった。コスト削減と市場近接性が海外移転企業の本国Uターンを促進した。こうした点で「テキサスの奇跡」と呼ばれるテキサス州の産業振興モデルは示唆するところが多い。過去15年間に雇用が25%増え、220万人の新規雇用が創出された。所得税がなく、企業活動に対する規制が少なく、エネルギー産業に対する積極的な投資誘引による影響が大きい。いわゆる「低税金低規制」政策がテキサスの奇跡を呼んだ。オースティン、ダラス、ヒューストンが世界的な大学、病院および大企業のハブ都市となり、成長を牽引した。
製造業に対する規制を至急に撤廃しなければいけない。中小企業オンブズマンによると、規制による企業負担がOECD平均の倍を超えるという。国内総生産(GDP)に対する規制費用比率が加盟国のうち6番目に高い。企業の構造改革を促進するための制度も十分でない。「企業支援=特恵」という誤った認識のためだ。日本は1999年に産業活力法を制定したが、これが日立、東芝、新日鉄住金など製造企業の復活の礎石となった。選択と集中のための企業構造改革の努力が円安と重なって光を放った。