【社説】MERS事態の長期化を防ぐためにすべきこと=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.16 13:41
中東呼吸器症候群(MERS)4次感染者が増えながら事態の長期化が懸念されている。特にサムスンソウル病院の応急室移送要員だった137人目の患者は、発症後に隔離されないまま300人余りと接触した。大田(テジョン)テチョン病院に派遣勤務に行って感染した143人目の患者は釜山(プサン)地域で700人余りと接触したことが分かった。大規模な3次流行の可能性を排除できない状況だ。患者が防疫当局の統制権の外に抜け出して地域感染に広がれば、それだけMERSを抑えるのが難しくなる。
15日現在で患者は150人、隔離者は5000人を超えた。患者数がさらに増えれば治療病院と医療スタッフの受け入れ能力も限界に至る恐れがある。MERS事態が長引くほど経済に及ぼす打撃が大きくなる。崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)経済副首相兼企画財政部長官は15日「MERS事態が長期化すれば下方リスクが拡大する恐れがある」と話した。これに先立ち韓国経済研究院はMERS事態が8月末まで続く場合、国内総生産(GDP)の損失額は20兆922億ウォンに達すると予想した。MERSが3カ月続けば隔離者数が2万人を超え、感染者は648人に達して韓国の生産・消費・輸出にまで多大な損失を及ぼすということだ。