【時視各角】MERSに敗北した朴槿恵リーダーシップ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.06.16 09:45
新聞の社説は、編集局の速報よりも常に一歩遅れて慎重だ。20人にもならない論説委員は世の中の速いスピードを追跡するのに手いっぱいだ。やむを得ず後手に回る時もある。これに比べて大統領は強大な秘書室と国家情報院・情報警察を率いている。傘下の公務員だけでも100万人を超える。先週末、主要新聞3紙の社説をざっと見てみた。結論から言えば、朴槿恵(パク・クネ)大統領の判断は新聞の社説よりましなものがなかった。MERSの深刻性を続けざまに誤認し、対応のタイミングは常に2歩以上遅れた。
①状況誤った判断=中央日報が初めてMERSを社説で扱ったのは5月28日の午後だ。確診患者7人が出てきた日だ。社説の題名は「疾病管理本部のおろそかな対応がMERSの恐怖大きくした」。福祉部長官は国会答弁で「5月26日の閣僚会議の時(大統領に)初めてご報告申し上げた」と述べた。患者確認から6日後だった。それでも大統領はMERS(マーズ)の「マ」の字も言わなかった。6月1日初めて死亡者が出てくると首席会議で「初期対応が不十分だった」と述べた。それも国会法改正に対する不満を吐露してから少し後のことだった。