【社説】一瞬で道路が陥没…ソウル市内、不安で歩けるだろうか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.02.23 10:40
ソウル市内の中心街で道路が突然陥没し、20代男女2人が一瞬にして地面の中に消える映像は衝撃的だった。これでも経済協力開発機構(OECD)加盟国である大韓民国の誇らしい首都ソウルだと、胸を張って話すことができるだろうか。昨年4月旅客船セウォル号惨事以降、数多くの安全対策が矢継ぎ早に出されたが、人道さえ安心してまともに歩くことができないのが2015年ソウルの現実だ。
旧正月連休中の今月20日午後2時ごろ、ソウル龍山(ヨンサン)駅向い側にある漢江路(ハンガンノ)の住宅商店複合建物新築工事現場前の人道1.44平方メートルほどが3mの深さで陥没し、市民2人が負傷した。事故現場の直ぐ前にあるバス停留場に降りた被害者が人道に向かって3、4歩足を踏み出した瞬間、歩道ブロックと一緒に地面の下に落ちたのだ。幸いシンクホールの深さはそれほどなかったため、2人は致命的な負傷を避けることができた。だが、ソウル市と龍山区はもちろん、施工会社さえ道路下の状況を全く把握していなかった点を考慮すると、もしかしたら大きな人命事故につながっていた可能性もあった。事故原因について工事会社は「今月初旬、工事現場周辺に対する調査をした時は空洞はなかった。地下水が少しずつ流出して事故が起きたようだ」と話している。工法など工事会社側のミスというよりは自然災害的な性格が強いという弁解に聞こえる。