【社説】五輪の英雄、朴泰桓を守れなかった粗末な選手管理
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.01.28 11:00
国際水泳連盟(FINA)ドーピング検査で陽性反応を見せたオリンピック(五輪)メダリストの朴泰桓(パク・テファン)が、検察の捜査の結果、禁止薬物テストステロンの注射を打ったことが明らかになった。男性ホルモンのテストステロンは更年期症状改善効果のほか、筋肉量と骨の密度を高め、筋骨格系の成長・強化に影響を与える。公正なスポーツの勝負を妨げるため、世界反ドーピング機関(WADA)などはこれを禁止薬物に指定している。
ソウル中央地検刑事2部は、朴選手が昨年7月にソウルのある病院でこの注射を受け、ドーピング検査で摘発されたとみている。病院側は「男性ホルモン数値を高めるために注射をし、テストステロンが禁止薬物であることを知らなかった」と述べたという。しかしテストステロンの作用・副作用、禁止薬物かどうかは医師をはじめとする保健医療関係者に広く知られているという点で説得力が落ちる。朴泰桓の所属事務所は「注射の成分などを数回確認したし、病院側は問題ないと話した」というが、注射薬の成分はスマートフォンで検索してもすぐに分かるという点で理解しがたい。