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<野球>秋の呉昇桓は“鉄直球”

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.17 10:51
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呉昇桓(オ・スンファン、32、阪神タイガース)がマウンドに立てば阪神の雰囲気が変わる。接戦の最後に彼はチームメートに安定感を与える。呉昇桓の後ろの守備選手は呉昇桓の“石直球”を安心して眺める。野手が帽子を取って頭をかいたり、目をこする場面も見られる。

やはり呉昇桓は秋に強かった。16日に東京ドームで行われた読売とのセリーグクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第2戦で5-2とリードした9回裏に登板、1イニングを無失点(1奪三振)に抑えて勝利を守った。呉昇桓はCSシリーズ4試合で6イニング無失点、3セーブをマークしている。サンケイスポーツはこの日、「呉昇桓は韓国(サムスン)時代、『ラストボス』と呼ばれた。その名にふさわしい姿を見せた」と報じた。

 
今季、呉昇桓は39セーブ(2勝4敗、防御率1.76)をマークし、セリーグの救援王となった。ポストシーズンではさらに強力なボールを投げている。最初の登板だった11日のCSシリーズファーストステージ(広島戦)では1-0の9回に登板、中心打者3人をすべて三振に仕留めた。12日の第2戦でも0-0の9回に登板し、3イニングを無失点に抑えてファイナルステージに進出した。

呉昇桓は読売戦で2試合連続、無失点投球でセーブをマークした。15日の第1戦は4-1の9回に登板して1点も許さず、第2戦でも好投して阪神の守護神の役割を果たした。

呉昇桓は負担なく連続登板する。連投しても球威を維持する。広島との第2戦では日本進出後最多となる3イニングも投げた。呉昇桓は昨年10月、斗山との韓国シリーズ第2戦で9回に登板、4イニングを投げて8三振を奪った。呉昇桓は長いイニングを投げた後も「疲れはない。問題ない」と淡々と語った。

抑え投手が1イニング以上投げることが少ない日本では驚きだ。ポストシーズンの前、中西投手コーチは「呉昇桓は昨年の韓国シリーズで4イニングを投げたと聞いた。ポストシーズンで本当に期待される」と話していた。実際、3イニングも投げると、和田監督は「無理をさせた。申し訳なく、ありがたい」と語った。日本メディアは呉昇桓が延長11回にも150キロ以上の石直球を投げた点に注目している。

呉昇桓が秋に強い理由は2つある。「石心臓」を持つため大舞台であるほど呉昇桓のメンタルが光る。呉昇桓は韓国シリーズで2度(2005、2011年)も最優秀選手(MVP)に選ばれている。韓国シリーズ通算11セーブ、ポストシーズン13セーブで韓国最多記録保持者だ。2006年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)、2008年北京オリンピック(五輪)にも参加するなど、精神的にきつい抑え投手を10年間務めている。

ポストシーズンは極度の緊張感の中で行う勝負だ。普段以上の力を出そうとするより、緊張せずミスを減らすことが重要だ。相手が緊張する時、呉昇桓の心臓と球威はよりいっそう強力になる。むしろポストシーズンの場合、2日連戦の後に少なくとも一日の休養が与えられるため、コンディション管理がしやすい。

秋の野球が始まると、日本メディアは呉昇桓に注目している。インタビューではいつも「シーズンと同じように投げている。何も変わっていない」と模範的に答えている。取材陣が「CSシリーズでMVPを受賞する可能性が高い」と話すと、呉昇桓は「私がMVPを受けるというのは私たちが勝つという意味」と謙虚に答えた。

シリーズ2勝1敗になった阪神は、読売にあと2勝すれば日本シリーズに進出する。1985年以降、一度も日本一になっていない阪神にとって呉昇桓は救世主のような存在だ。

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