超低金利、祝福と呪いの諸刃の剣=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.14 10:46
アベノミクスも同じだ。通貨量を短期間に倍増させる衝撃療法を使っている。消極的に運営された物価安定目標制を本格化し、来年までに消費者物価上昇率目標値2%を達成することにした。このため中央銀行が直接供給する通貨を2012年末の138兆円から今年末までに270兆円に増やすことにした。この影響で株価が動き出し、雇用市場も活気を帯びている。
これに対し韓国の政策金利は2.25%と、主要国とは2ポイント以上も差がある。金融市場の国境がなくなった今、韓国が世界的な流れからかけ離れているのだ。金融研究院のシン・ヨンサン研究委員は「韓国銀行(韓銀)はあらかじめ金利をさらに引き下げておくべきだった」と述べた。韓銀は金利決定の基準を物価上昇率目標としているが、現実との乖離は大きい。目標は2.5-3.5%だが、実際の消費者物価は22カ月連続で1%台にとどまっている。イ・サンビン漢陽大ファイナンス経営学科教授は「物価安定目標との乖離は通貨政策の失敗を意味する」と述べた。世界の流れとは違い韓銀だけが相対的に高金利を維持し、消費と投資の回復を後押ししていないということだ。韓銀は金融通貨委員会を毎月開催する。しかし過去15カ月間にわずか1度だけ金利を調整した。1040兆ウォン(約104兆円)を超える家計負債の悪化が懸念され、景気回復が期待されると言いながら金利を据え置いてきた。