【グローバルアイ】カラオケと記者会見
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.26 15:28
先日、中国甘粛省のシルクロード経済圏の取材に行って受けた衝撃がいまだに新鮮だ。中国で最も貧しい地域の、何か経済発展や文化遺跡を話そうというのではない。何のことはない記者の日常茶飯事である記者会見での衝撃だ。
古代シルクロードの拠点であり、馬とトウモロコシの街でもある張掖を訪問した時だ。宣伝部長(次官級)が内外信の記者会見をするという連絡がきた。時間は午後8時20分。会見が予定されていたホテルのエレベーターに乗って降りた場所の正面に見える4つの文字「不見不散」。互いに会う時まで待つという意だ。その前には濃い化粧に短いスカートをはいたお嬢さんの微笑が、客人たちを誘惑していた。どう見てもカラオケだった。間違って来てしまったと思っていたところ、カラオケのすぐそばに会見場所が見えた。10分もしないうちにホテルの廊下はカラオケのお客さんと記者たちが入り乱れた。ぎこちない衝撃だった。そして「これがもし韓国だったら…」と想像してみた。多分、行事を準備した公務員が精神病者扱いを受けていたのではないだろうか。
会見場には100人余りの記者がいた。「さすが宣伝部長だな」と思った。部長が簡単に挨拶の言葉をして、即席の質疑応答が始まった。20分ほどたっただろうか。突然「私は香港侵会大学の学生○○○です」という声が聞こえた。記者会見場に、なぜ大学生がいるのか。学生の質問はこうだった。「米国もシルクロード経済圏の建設を叫んでいる。中国はどんな戦略で米国と差別化して対抗するのか」。ちなみにヒラリー・クリントン元米国国務長官は、中央アジアに投資を増やしてシルクロード経済圏を復活させて米国の影響力を強化しなければならないという国家戦略を2011年に提示していた。