【コラム】鳴梁、李舜臣の偉大なリーダーシップ=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.07 17:14
軍卒に聞こえる言葉は柔軟だ。幹部には厳しい叱咤と督戦だ。「〔巨済縣令(コジェヒョンリョン)安衛(アンウィ)に〕軍法で死のうとするのか、逃げたところで生き延びられるのか(敢死於軍法乎 退去得生乎)」。安衛の船は敵陣の中に突進する。危機克服は絶妙だった。
その土台には信頼の評判がある。『懲ヒ録』にこのような一節がある。「(李舜臣は)卒兵も軍隊について何か言いたい場合は訪ねて話せるようにして軍隊の事情に精通した(雖下卒 欲言軍事者 許来告 以通軍情)」。
将軍と卒兵の対話-。ニッコロ・マキャベリの『君主論』は指導力の評判を重視する。評判は危機克服の資産だ。評判は疎通によって蓄積される。疎通の空間で部下の悩みと考えが吸収される。それは信頼と士気を生む。李舜臣の疎通はユン一等兵事件(兵士殴打事件)を思い出させる。将軍の疎通は暴力の兵営文化を変える。