収益悪化に揺らぐ韓国の金融産業、年内に5千人リストラ
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.07.08 10:42
韓国の金融業界に激しい風が吹き荒れている。生命保険業界ビッグスリーのサムスン生命、教保(キョボ)生命、ハンファ生命はこの10年で最大幅となる人員削減を実施した。株式取引量急減で収益基盤が崩れた証券業界も大々的な人員整理に出た。金融監督院によると第1四半期の韓国の証券会社従業員は3万9146人で1年前より7.5%減った。従業員数が3万人台に落ち込んだのは2008年第2四半期以降で初めてだ。構造調整の寒波は銀行にも広がっている。650人を希望退職させることにした韓国シティ銀行に続き他の都市銀行も名誉退職を検討中だ。金融業界は昨年から今年末までに整理される人材は最小で5000人に達すると推定する。1997年の通貨危機以降では最も大きい幅だ。
金融業界が構造調整を進めている理由は収益性が大きく落ちたためだ。銀行が本業の預金と融資で得る利益を示す純金利マージン(NIM)は2009年第3四半期以降5年ぶりに1%台に落ちた。昨年第4四半期に赤字を出した証券会社は大規模な人材縮小のおかげで今年第1四半期はどうにか黒字に戻った。2008年に140兆ウォンを超えた株式型ファンド設定額は80兆ウォン以下に減った。2008年の金融危機の際に規模を拡大するため高金利の貯蓄性保険販売に熱を上げた生保会社は低金利の罠にかかり逆ざやに苦しんでいる。国税庁幹部は「2012年に金融業界全体が払った税金は11兆ウォンだったが今年は4兆ウォン程度と予想される」と話した。それだけ金融会社の利益が減ったという話だ。