【社説】北核解決できない韓中関係の格上げは無意味
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.27 14:27
習近平・中国国家主席が来月3・4日に訪韓する。中国の最高指導者が平壌(ピョンヤン)よりもソウルを先に訪れるのは1992年の韓中修交以来初めてだ。形式は昨年6月の朴槿恵(パク・クネ)大統領訪中への返礼の訪問だが、内容は習主席の韓国に対する「魅力攻勢(charm offensive)」だ。朴槿恵-習近平時代を迎えて韓中関係が確かに近くなっている。習主席の訪韓を機に両国関係を同盟の直前段階である全面的戦略協力パートナー関係に格上げする案を検討中だという話まで聞こえてくる。
習主席が北朝鮮よりも韓国を先に訪問することによって周辺国に与えようとする外交的なメッセージは明らかに思われる。韓中の密着を強化するということだ。米国は日本と手を組んで中国を牽制している。また韓国を引き込んで韓日米3カ国の対中包囲網を構築しようと努力中だ。だが韓国と日本、中国と日本は過去の歴史と領土問題で深刻な対立を生じている。日中が対立している東シナ海では一触即発の危機感が漂っている。中国としては、どうにかして韓国を中国側に引き込んで韓日米の結束にすき間を作り、韓日の対日共助を強化したいのだろう。習主席が夫人まで伴って韓国国民への求愛攻勢に出るのは、そうした努力の一環だと見られる。訪韓期間中、習主席夫妻はセウォル号惨事の犠牲者の合同焼香所を参拝し、韓流スターと会い、韓国の文化史跡や伝統名所を訪れるなど韓国国民の心に近づくための多様な行事を検討しているという。