【コラム】「書く者」だけが生き残れる…悲愴な北朝鮮式「適者生存」(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.06.10 16:14
金正恩(キム・ジョンウン)権力を支えている北朝鮮パワーエリートは今、「適者生存」にありったけの力をふりしぼっている。チャールズ・ダーウィンが進化論を説明する際に引用した適者生存ではない。「書く者(チョク/ヌン/ジャ=「適者(チョクジャ)」の発音とかけている)だけが生き残る」という北朝鮮式生存戦略を意味する。いつも手帳とペンを持って金正恩第1書記の教示を書き取る幹部だけが権力から押し出されずに地位の保全ができるという話だ。
軍部隊や工場・企業を訪問した金正恩のいわゆる現地指導写真にこのような姿は鮮明にあらわれている。密着実行する労働党と軍部核心幹部は例外なく手帳を広げて持っている。豪雨の中でも手帳が濡れることも気づかずにゴマ粒のようなメモに余念がない。進むように促す金正恩の後に従いながらも筆記のための手は遅らせることができない。