【コラム】日中露、帝国への郷愁を超えて世界平和の具現を(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.14 10:20
勢力均衡の枠組みと内容が大きく変わる国際政治の転換期には、不確実性に対する不安が世の中を覆うものだ。いまがまさにそのような危険な峠なのかもわからない。こうした危機局面では未来指向的戦略開発よりも過ぎた日の栄光を取り戻そうとする帝国への郷愁に酔いやすい。帝国主義時代と冷戦時代をいまさら「良かった時代」と回想し、その時の栄光を再現したい衝動を感じることもあるということだ。
最近ではプーチン大統領率いるロシアと安倍首相が先導する日本の動きから帝国主義時代と冷戦時代の栄光に対する強い郷愁の症候を見ることになる。「ソ連の解体は20世紀最大の地政学的惨事だった」と断定したプーチンとしては、過去の冷戦時代に強力なリーダーシップで世界を二分し米国と対抗したソ連に比べ現在のロシアはみすぼらしく感じられるかもしれない。そのため往年のロシア帝国が享受した栄光を取り戻したい衝動に包まれるということだ。だが、昨今のクリミア事態で見せた彼の決断力と強硬姿勢はロシア文化の全盛期を作り出したピョートル大帝と無謀な冒険主義でロシアの孤立を自ら招いたニコライ1世のうちどちらを模範としているか速断するのは容易でない。そのためプーチンの「帝国への郷愁」が国際社会の平和と繁栄にどのような影響を及ぼすのか予断しにくいのだ。