「差別→失業→貧困」の悪循環…高度肥満症の悲劇=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.03.05 15:12
ミン・チョルヨンさん(仮名、27、ソウル)は体重が159キロ(身長188センチ)だ。小学校の時に交通事故で大きなケガをして長期間薬を服用した後、どうしようもないほど体がむくんだ。1週間に4、5回以上食べるラーメンも体重増加に一役買った。昨年、糖尿・高血圧の診断を受けた。彼には病気よりもさらに苦しいことがある。人々の冷たい視線と無視する言い方だ。
「『なぜそんなに太っているのか』『愚鈍に見える』という言葉を私の前で平気で言います。さらに通り過ぎる子供たちでさえ『豚』と指差します。世の中が嫌いで、しばらく家の外に出て行きませんでした。周辺の人々ともあまり連絡しません」。
負けん気が出た彼は、軍隊に行くためにダイエットと運動を死ぬほどやった。体重を100キロまで減らして現役で軍服務を終えた。しかし除隊する頃に再び太り始めた。そのため就職戦線でもいつも苦杯をなめた。書類選考までは通過したが、面接の壁を越えられなかった。ある面接官は「太っているから」と落とした理由も説明した。「あなたが仕事を出来なければ、ほかの人がその分もっとしなければならない」とか「顧客が不便がるかもしれない」というあきれる理由を聞いたこともある。やむを得ずミンさんは母親の月の収入(120万ウォン、約11万5000円)に頼って暮らしている。