【コラム】南北関係に「春」は来るのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.02.14 16:11
今年に入って北朝鮮の国内事情が南北対話の再開と協力を必要とする方向に向かっているのは望ましい。先週北朝鮮を訪問し、党書記兼統一戦線部長の金養建(キム・ヤンゴン)を含む対南政策関連の関係者に会った在米政治学者パク・ハンシク教授(米ジョージア大学)によると、張成沢(チャン・ソンテク)処刑後、北朝鮮では金正恩(キム・ジョンウン)首領化事業が活発に行われているという。金正恩は昨年6月、党、軍隊、勤労団体、出版報道部門の幹部を相手にした演説で、党の唯一領導体制を徹底することに全員でまい進しようと述べた。党唯一体制のトップに首領が座る。形式では首領と党と人民の3頭体制が国家を導くとされているが、実際には首領が絶対的な優位に立つ。首領中心体制の障害と見なされた張成沢は消えなければならなかった。
張成沢勢力の除去後、北朝鮮の対南政策は軍部の手に掌握されるという予想は外れた。党と内閣と軍部に仕事の性格によって配分され、そこで出された政策アイデアに基づき、金正恩第1書記が最終的な政策決定を下す制度が定着しているということだ。このため対南政策に関しては、金養建の地位が張成沢の生存当時より強化されたとみられる。今回の高官級協議の北朝鮮首席代表である元東淵(ウォン・ドンヨン)統一戦線部副部長は、金養建の分身として対南政策を実務指揮する実力者だ。彼は昨年夏にも、朴槿恵(パク・クネ)大統領の意中を代弁する青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者と北京で会おうと提案した人物だ。張成沢の後見から抜け出した金正恩の積極的な対南和解攻勢の最初の結実が、離散家族再会の合意と高官級協議だ。