【中央時評】北朝鮮に芽生えるテルミドールの動き?(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.12.26 17:16
映画の中の話が現実になると考えた人はほとんどいなかったはずだ。しかし驚くことにウォルトディズニーのアニメ映画『ライオンキング』の内容が北朝鮮で現実となった。
金正恩(キム・ジョンウン)第1書記がスイスから帰国した後、北朝鮮の人々はみんな『ライオンキング』を観覧しなければならなかった。同時にディズニーランドのミッキーマウスの画面も見ることになった。金正恩とともに表れたこうした動きは、北朝鮮版改革・開放の信号かもしれないという期待を呼んだ。しかし、こうした期待は私たちの“希望的な考え”にすぎなかった。延坪島(ヨンピョンド)砲撃、ミサイル発射、3度目の核実験に続き、いま北朝鮮から吹いてくる公開処刑の狂風を目撃することになったからだ。
周知のように『ライオンキング』はシェークスピアのハムレットをモチーフにした子ども向けの家族映画だ。叔父のクーデターで王国から追い出された主人公シンバ。シンバは故郷に帰って王位を取り戻すのか、それともそのまま座り込んで友人と楽しむのかをめぐって悩む。この時、王位を奪われた悔しさを訴える父の幽霊の姿に、シンバは叔父に対する復讐を決心し、結局、王位を取り戻すのに成功する。