【グローバルアイ】恐るべき隣国、嫌な隣国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.10.14 13:10
ドイツ・ベルリンに出張すると、一日に1、2回はホロコーストのメモリアルを目にする。ブランデンブルク広場から200メートルほど離れた市内の中心部にあり、その前をよく行き来する。2711基のそれぞれ高さが異なる灰色の直六面体コンクリート(横・縦が2.38メートル・0.95メートルですべて同一)が塀もないサッカー場の3倍規模の敷地に並んでいるため、視線が向くしかない。見る度に首都のど真ん中に共同墓地を連想させるこの巨大な「反省の空間」を作ったドイツ人の態度を改めて考えさせられる。
ドイツ連邦政府は20日間漂流中だ。先月22日に総選挙を行ったが、まだ新政権は発足していない。キリスト教民主同盟のメルケル首相は社民党と連立政権構成を妥協中だ。隔たりが狭まらず今年末まで新政権の発足は難しいという見方が出ている。にもかかわらずドイツ内外で心配する人は少ない。今年初めのイタリア総選挙後、2カ間も政権が発足せず、誰もが経済崩壊の危機を口にした当時とは違う状況だ。左右大連立政権をするというが、政治的な不安を予想する人もあまりいない。3年前に英国で右派保守党と中道自由民主党が連立政権が組んだ時は「中途半端」という声が高まった。
福島原発事故発生から2カ月後の2011年5月、ドイツ政府は原発廃棄を宣言した。計17基のうちこれまで8基の稼働を中断し、2022年までに残りも閉鎖する。2年間に電気料金が10%ほど上がったが、原発政策を見直そうと主張する人は少ない。リスク負担を減らすには全員が費用をさらに支払わなければならないという常識が通用する。