【コラム】北朝鮮-イラン「核の軸」が崩れたら(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.10.01 15:28
北朝鮮は、韓国が離散家族対面だけを行って金剛山観光の再開からは手を引く下心があると疑ったようだ。朴槿恵政権の対北朝鮮政策の基調が信頼のプロセスであることを考えれば、このような不信は大きなアイロニーだ。近い時期に金剛山観光を再開するつもりがないという当局者の話が広く出回り、北朝鮮も感づいたとの可能性もある。北朝鮮は離散家族対面が金剛山観光の再開につながることを期待したが、高位当局者は9月末現在までに「金剛山再開の条件自体を深く検討中だ。観光を再開するほどの南北関係ではなくなっている」と話した。金剛山観光再開の条件をまだ検討中だという高官の話が朴槿恵政権の立場を代弁しているならば、衝撃的だ。韓国政府が、南北関係を正常化させる準備ができていないという言葉にしかならない。
金剛山観光の再開の重要な条件は、観光客の身辺安全だ。北朝鮮は8月、現代峨山(ヒョンデアサン)の玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長の金剛山訪問の際に口頭で身辺安全を保障するという金正恩のメッセージを伝えた。しかし韓国政府は当局対当局での保障を要求している。朴槿恵政権は、時には切実に必要である非公式の水面下接触を信じない。去年の夏にも北朝鮮統一戦線部の元東淵(ウォン・ドンヨン)第1副部長が、平壌(ピョンヤン)を訪問した在米学者パク・ハンシク氏を通じて朴大統領の心中を代弁する人なら地位を問わず北京や瀋陽で会うと提案したが、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は断った。結果的に青瓦台はそのような秘密接触はなくとも開城の合意を得ることに成功した。しかし開城の成功が今後すべての成功を保障するものではない。