【噴水台】歴史は和解し発展する…浄化経た新しい友人、韓国とベトナム
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.09.13 10:18
小学生だった1970年代初期、隣に「ベトナムから帰ってきた真っ黒いキム上士」が暮らしていた。ベトコンの手榴弾で視力を失った傷痍勇士の家長だった。その家は、家族みんなで手紙の封筒をつくる仕事をしていたが、いつも貧しかった。こんなふうにベトナムに対する記憶は重いイメージから始まった。
75年、ベトナム崩壊後、釜山(プサン)に到着して西大新洞(ソデシンドン)の旧釜山女子高に臨時に集まっていたボートピープルは、そこに重圧感まで加えた。当時、中学生として通学していた途中、一部の難民が道路周辺の窓から南ベトナム紙幣を街中に投げる姿が目撃できた。詩人・金光均(キム・グァンギュ)の『秋日抒情』に出てくる「ポーランド亡命政府の紙幣」のように紙切れに変わってしまったお金が、街中に落葉のように舞った姿が鮮やかに目に浮かぶ。それと共にベトナムは、詩人・奇亨度(キ・ヒョンド)が詠んだ「葉の中の黒い葉」のように、何か不安で恐ろしいイメージに変わっていった。