【コラム】開城工業団地の2つの顔
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.04.17 10:10
11日、開城(ケソン)工業団地入居企業の代表らが国会で民主統合党指導部に会った席で出た話だ。ある入居企業の代表は「開城の現場にいる私たちの職員が『食べる物がなくなった』と話すと、北側の人たちが朝にインスタントラーメンを持ってきた」と伝えた。北朝鮮が開城工業団地の閉鎖で韓半島の緊張を高めている中でもラーメンをやり取りしているのを見ると、食事は用意するという民族的な情緒はあるということだ。
しかしそう考えるには開城工業団地の問題はあまりにも重い。開城工業団地は韓国にとって実益と悩みが同時に存在する2つの顔だ。工業団地はその存在自体だけでも南北間のバンパーとなる。開城工業団地からソウルに向かう開城-ムンサン軸線は63年前、北朝鮮軍第6師団が旧ソ連製T34タンクを走らせてて進撃した南侵路だった。そこに普段は1000人の南側の人が滞留し、5万3000人の北朝鮮従業員が作業する工業団地が造成されたため、国内外に韓半島の安定感を言葉なしに見せる象徴的な効果がある。民主党が工業団地を執権期間中の「業績」として強調する理由もここにある。