【コラム】北朝鮮はなぜ中国言論統制に命を懸けるか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.04.10 13:22
「北朝鮮は中国の支援に感謝するどころか、好き勝手に行動して中国を苦しめる」「ないお金をかき集めて核開発に没頭している」「北朝鮮政府は自国民の福祉を考えているのか」。これは中国天津社会科学院のある研究員が雑誌「戦略と管理」に寄稿した内容の一部だ。04年8月のことで、当時、中国では珍しい北朝鮮批判として注目された。しかし代価は大きかった。寄稿が掲載された1カ月後、11年の歴史を持つこの雑誌は廃刊の運命を迎えた。背後には北朝鮮の強力な反発があった。
その5年後の09年7月、上海メディアグループ傘下のドキュメンタリーチャンネル「紀実」が「現場目撃北朝鮮」というタイトルで5部作の番組を放送した。北朝鮮を皮肉る内容で、関心を集めた。「白内障の治療もきちんとできない」北朝鮮の情けない状況が赤裸々に放送され、中国インターネットには「コメディーのようだ」などのコメントが書き込まれた。この放送も無事ではなかった。上海メディアグループの経営陣が北京に呼ばれ、調査を受けた。ドキュメンタリー制作責任者は懲戒処分を受けたという噂が広まった。北朝鮮から激しい抗議があったという。