【コラム】閉じられた社会、韓国(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.03.11 15:07
今はグローバル競争時代だ。経験と能力がある人材ならば1人でもより多く探し出さなければならないのが韓国の生きる道だ。ただでさえ限られた人材の中で“能力が卓越しグローバルな経験も備えているが、血統は純粋で国籍が変わったこともない”という人を選び出すことに何の意味があるのか疑問だ。金候補者に期待したことは、すぐにこうした矛盾を指摘して、国籍・血統などの見た目よりも能力・経験・実績で真正性を立証する姿だった。
金候補者の出国を見ながら、ふと数百万人に上る在外同胞、特に同胞2,3世の心情が心配だった。どんなに優れた成果を出しても、母国の人々に“あなたは誰なのか”という質問を受けるべきだとすれば、自ら心の扉を閉じることにならないだろうか。視線を転じて私たちの社会で黙々と一緒に暮らしている朝鮮族同胞や結婚移住・帰化者、北朝鮮離脱住民たちの立場になってみよう。金候補と同じような“スーパーエリート”でさえアイデンティティを理由に冷遇する“閉じられた韓国社会”を、彼らはどのように見るだろうか。自身の2世を眺める時にはまた、どんな気持ちになるだろうか。(中央SUNDAY 第313号)
【コラム】閉じられた社会、韓国(1)