【寄稿】原子力の安全が揺らいでいる=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.01.31 11:32
大統領直属の原子力安全委員会を、新設される未来創造科学部に編入しようという大統領職引き継ぎ委員会の方針に心配が先に出る。2011年3月の福島原発事故は稼動原発が20基を超える韓国に外圧を受けず原子力安全に専念できる規制機関が必要だというコンセンサスを作り出した。国会が率先して議員立法手続きにより原子力安全委員会設置法を制定し、これに伴い発足した大統領直属原子力安全委員会がいまようやく1歳の誕生日を過ぎた。ところが福島事故以前の水準に戻すというから政策企画者の度胸には驚かされる。
原発運営には危険が伴う。やや誇張されてはいるが韓国の原発で重大事故が発生すれば人命被害は50万人を超える可能性もあるという環境団体の警告があった。人命被害がそれほど大きくなくてもパニックや食糧需給混乱、輸出まひ、外国資本の引き上げなどで国は危機を迎えるだろう。福島事故後長らく韓国で日本産食品はもちろんおむつまで売れなかった。やむをえず原子力を選択したとすれば安全管理に渾身の誠意を尽くさなければならない。