【社説】韓国の原発事故は歪んだ政策が原因
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.03.23 17:15
古里(コリ)原発1号機事故の真相が徐々に表れている。 原子力安全委員会が調査した結果、非常発電機が作動不能の状況で原子炉が稼働し、核燃料取り替え作業まで強行したことが明らかになった。 ずさんな点検や記録操作など追加隠蔽事例も続々と確認されている。 これを受け、監査院の監査と検察の捜査は避けられなくなった。 また政府は24時間遠隔監視システムを構築し、原発駐在員と原発検査項目を増やすことにした。 しかし関係者の処罰と精神再武装で安全が確保されるわけではない。 もっと根本的な問題が隠れているからだ。
昨年9月のブラックアウト(停電事態)と先月の原発事故、そして最近の火力発電所火災の共通分母は設備の老朽化だ。 急増する電力需要に対応するために無理に古い設備まで稼働し、事故が頻発しているのだ。 政府と韓国水力原子力は「韓国の原発稼動率はほぼ100%で、故障停止率は年間0.1件にすぎない」と自慢してきた。 逆に言えばそれだけ無理に稼働しているということだ。 生産性を過度に強調するため、少しでも異常があれば原発を停止しなければならないという「安全第一主義」が薄れていく。