【社説】原発拡大は避けられない選択
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.09.24 13:07
李明博(イ・ミョンバク)大統領が先日、米国「国連原子力安全首脳会合」での演説で、原発拡大方針を維持すると明らかにした。これに先立ち金昌経(キム・チャンギョン)教育科学技術部次官も国際原子力機関(IAEA)総会で、2030年までに原発の比率を59%に拡大するという従来の政府方針を再確認した。これに対し、環境団体などが激しく反発している。福島原発事故のため他国では原発に対する懸念が強まっているが、韓国だけが逆に進んでいるという指摘だ。一理ある話だ。確率は極めて低いが、事故が発生する可能性を完全に排除することはできない。事故が発生すれば‘最悪よりも悪い’災難となる。にもかかわらず韓国が直面している環境を考えると、原発は避けられない選択だ。
9月15日の大規模停電はこれをよく表している。電力は私たちの生活に欠かせないエネルギー源だ。数時間の停電で大きな混乱と不便をもたらした。全国が同時に停電する大規模ブラックアウトになれば、どういう事態になるだろうか。問題は起きてはならないブラックアウトが現実化する可能性が高まっているという点だ。余裕のない電力需給のためだ。いわば、今回の事態の根本原因も同じだ。今回の事件に関して、電力当局に厳重に責任を問う必要がある。そうだとしても、供給が需要に追いつかない電力生産の現実を軽視してはならない。根本問題は電力需給にあるからだ。