【海外コラム】北方領土に対する日本の立場
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.11.12 16:10
1日、ロシアのメドベージェフ大統領は日本と領土紛争中の北方領土の国後島を電撃訪問した。 国後・択捉・色丹・歯舞という千島列島の南方4島は現在、ロシアが占領中だ。 今回の訪問は、鉱物資源が豊富な北方領土を日本に譲る意思がないことを明確にしたのだ。 しかし今回の措置で、ロシアは経済現代化に必要な日本の支援を得るのが難しくなった。 またアジアで中国が領土に対する野望を強めている点を看過した戦略的な失敗といえる。
ロシアは太平洋地域で安保上の利益を得るために、よりいっそう攻勢に出るべきだと認識しているようだ。 問題はその方向が誤っている点だ。 ロシアは日本が太平洋戦争で降伏した3日後の1945年8月18日、北方領土を占領した。 メドベージェフ大統領は最近、ウラジオストクを訪問し、「極東地域の社会・経済的発展がロシアの優先課題」と宣言した。 しかしロシアは北方領土を占領し続けることで、極東地域開発のための日本の参加をふさいでいる。 その結果、極東地域の開発は中国が独占する形になっている。 エリツィン元ロシア大統領は執権当時、北方領土を日本に返還する必要性をある程度感じていた。 しかしロシア内の極右勢力の反発のため返還の努力は挫折した。