南北離散家族「もう会えないだろう」、60年ぶりの再会と別れ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.11.02 10:03
60年ぶりの夢のような再会だったが、次の約束のない別れだった。1日に南北離散家族の「お別れ対面」が行われた金剛山(クムガンサン)離散家族面会所で家族らの涙とすすり泣きが続いた。先月30日から3日間の再会を果たした北朝鮮側97人と彼らの韓国側家族436人は午前9時から1時間にわたり惜別の情を交わした。
最高齢の韓国のキム・レジョンさん(96)は、「もう2度と会えないだろうにどうしたら…」と悲しみ胸の痛みを訴えた。しかし娘との対面時間を奪われるとして医師の診療すら拒否して対面を続けた。北朝鮮側の娘ウ・ジョンヘさん(71)は泣きながら母親に最後になるかもしれないお辞儀を捧げた。
北朝鮮側の父親コ・ユンソプさん(81)に会うため米国からきた息子のコ・ベイルさん(62)はお辞儀をしながら慟哭し、感情を抑えることができない父親は家族に背負われて会場を離れた。生まれて100日目に国軍に入隊し北朝鮮に渡った父親のイ・ジョンリョルさん(90)と2度目の別れとなる韓国側の息子のイ・ミングァンさん(61)は、「お父さん」と呼び続け声を上げて泣いた。ミングァンさんは父親を連れて出てきた異母弟のミョングクさんの手をしっかりと握り、「お父さんをよろしく頼む。本当によろしく頼む」と切実に頼んだ。