【時視各角】三星電子の不安(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.07.29 18:06
韓国としては過去の敗着が痛い。 2000年までソウル大・KAIST(韓国科学技術院)・ポステック(旧浦項工科大)のコンピューター工学科は医学部よりも人気があった。 毎年300人余りの人材が輩出された。 今はどうか。 まさに冷遇だ。 大学を卒業した後、下請け会社で3D業務を担当しているのが現実だ。 大企業でさえも「いなければ外国から輸入する」という姿勢であり、「ソフトウエアは無料」という誤解も根深い。 こうした風土に耐えられず出て行って生まれたベンチャーがNHNやNCソフトだ。 ソウル大コンピューター工学科が6年連続で定員割れし、これら3大学が輩出する人材も100人に縮小したのも当然なのかもしれない。
金炯周(キム・ヒョンジュ)ソウル大コンピューター工学部教授は「ソフトウエアほど少数の優秀な人材に左右される分野は少ない」と話す。 OSの場合、多くの人材は必要ない。 30-50人の少数精鋭が作る。 「優れた頭脳と高水準の教育、豊かな経験を備えてこそ可能な作業」というのが金教授の説明だ。 アップル・マイクロソフト・オラクルは10人の天才が10万人を支えている。 そこには韓国から渡っていった人材も少なくない。 しかし韓国の会社は「ソフトウエアでは食べていけない。 うちの会社には来るな」と先輩が後輩を引き止めている。