豪州政府が任天堂の家庭用ゲーム機「Ｗｉｉ」を脳卒中患者のリハビリを助ける器具として活用する計画を発表した。

米国・英国などの一部の病院でこのゲーム機を患者のリハビリに利用しているケースはあるが、国家レベルでこうした方針を明らかにしたのは豪州が初めて。 豪州政府は現在、光ファイバーで構築中の全国土高速通信網に「Ｗｉｉ」ゲームプログラムを連動させ、脳卒中患者のリハビリを支援することにしたと、豪州日刊紙シドニーモーニングヘラルドが２９日報じた。

特に今回の計画は、病院・リハビリ治療所から遠く離れた農村など遠隔地域の患者のリハビリに大きく役立つと期待されると、同紙は伝えた。

リハビリ中の脳卒中患者が特別センサーを身体各部位に装着し、ボウリング・テニスなど「Ｗｉｉ」スポーツゲームで手足を動かせば、その映像や運動機能数値が光通信網を通じてトレーナーに電送される。 リハビリトレーナーは伝送されたデータをもとに診断と具体的な運動処方を出す。 遠隔地域の患者もゲーム機と通信網さえあれば都市地域のトレーナーの運動処方を受けられる。

豪州神経科学研究所のピーター・スコフィールド所長は「２週間で脳卒中患者の手足の動きが大きく改善したことを確認した。患者はリハビリをゲームのように楽しみ、集中することができる」と述べた。


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