【社説】金剛山観光の破局は全面的に北朝鮮の責任だ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.04.09 10:42
北朝鮮はついに後戻りのできない道を行くのか。北朝鮮は昨日、韓国政府が550億ウォン(約45億円)を投入して建設した離散家族面会所をはじめ、文化会館・温泉場・免税店など南側資産を凍結すると脅迫した。また「現代(ヒョンデ)との観光合意契約が効力を持たなくなり、新しい事業者と金剛山(クムガンサン)観光を始める」と明らかにした。一言で、話にならない内容だ。いくら非理性的な体制だとしてもこういうやり方はない。政府は北朝鮮の脅迫に振り回されず毅然と対応することを願う。
金剛山観光事業が座礁したのは全面的に北朝鮮の責任だ。08年7月に北朝鮮哨兵が韓国人主婦観光客を銃殺したからだ。自国民が殺害される事件が発生しただけに、韓国政府としては真相調査と再発防止のための対策なしに観光を再開することはできない。当然の措置だ。韓国国民の大部分のコンセンサスでもある。したがって解決の突破口を用意するためには、北朝鮮が誠意ある態度を見せるのが一次的なカギだった。しかし北朝鮮は「責任を問うのなら本人の不注意」と主張するなど、居直った態度を見せた。さらに韓国住民を抑留していると一方的に発表した後、数十日が過ぎても何の釈明もない。韓国政府がとうてい金剛山観光再開措置を取れない原因を提供しているのは北朝鮮側だ。事情がこれほど明明白白であるにもかかわらず、北朝鮮はむしろ脅迫の程度をさらに高めている。金剛山にある韓国側の不動産など資産を強制的に奪い、莫大な利益をもたらしてくれた現代との既存契約を一方的に破棄するというのだから呆れてしまう。