【社説】温室ガス削減目標、意欲より実利を
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.11.01 08:11
政府が意欲的に推進している温室ガス削減目標が高過ぎるという懸念の声が出ている。8月、大統領直属のグリーン成長委員会は2020年までに国内温室ガスの排出量を各21%、27%、30%ずつ減らす3つのシナリオのうち、来月17日の国務会議で最終案を確定すると発表した。しかしグリーン成長委のこうした目標は、主要先進国や韓国と競争関係にある開発途上国に比べても削減量があまりにも多いと指摘されている。グリーン成長をリードする意欲はよいが、韓国経済の実状や企業の準備態勢を考慮する場合、削減目標を過度に高く設定したという主張だ。国際社会の模範生になることを目指して、結局はうまく利用される者になるのではという憂慮だ。
実際、グリーン成長委が提示した3つのシナリオは、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が勧告した削減目標の中で最も高い水準だ。IPCCは2007年の報告書で、韓国と中国・インドなどが含まれた温室ガス削減非義務国に対し2020年までに15-30%削減という目標値を提示した。これに対し韓国が比較対象としている日本はIPCC勧告値の最低水準を選んだ。日本は当初8%の削減目標を提示し、最近目標値を25%に上げたが、これは韓国とは違い、温室ガスを義務的に削減しなければならない先進国グループの削減目標値25-40%のうち最も低い水準にすぎない。