【社説】雇用なき回復、投資なき成長が心配
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.10.06 17:09
李明博(イ・ミョンバク)大統領は先週、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)内閣の発足に合わせて「経済状況に対する緊張を緩めてはならない」と強調した。 李大統領は「重病の患者が回復の兆しを見せる時が最も重要な時期だ」とし「うまく対処すれば回復するが、下手をするとさらに悪化する可能性もある」と述べた。 客観的で冷静な状況認識だ。 国内外の各種経済指標が好転しているが、まだ喜ぶ時ではない。 米国の失業率は上がり続け、国内の設備投資はむしろ後退している。 「ダブルディップ(二番底)」の不吉な兆しも見える。
米労働省は先週、9月の非農業部門就業者が26万3000人減少したと発表した。 これを受け失業率は9.8%と、83年6月(10.1%)以来の最高水準となった。 問題は、景気浮揚策で公共部門の臨時雇用は増加している一方、民間部門の就業者数は急速に減少している点だ。 ずっと懸念してきた「雇用なき回復」が現実になっているのだ。 国内の設備投資も心配だ。 統計庁によると、8月の設備投資は前年同月比16.6%減少したことが分かった。 特に建設受注はマイナス29.5%と、3カ月ぶりに減少に転じた。 いわゆる「投資なき成長」だ。 韓米両国の財政投資の効果は次第に弱まり、民間部門が経済動力を受け継げずにいるのだ。