2日午前9時、東京永田町の衆院議員会館。出入口の周辺のあちこちに荷物が散在していた。第1議員会館の玄関からは廃棄されたファイルや選挙ポスターが入った段ボール箱が運び出されてきた。先月30日の総選挙で落選した自民党議員らが議員会館の事務室を整理しているのだ。民主党が送り出した‘美女刺客’に敗れた自民党の久間章生元防衛相らの秘書もカジュアル姿で段ボール箱を運んでいた。しかしすでに多くの議員は夜中に荷物をまとめて出て行ったという。日本の‘政治1番地’の国会議員会館の周辺では政権交代を実感させる光景が連日見られる。
落選した‘小泉チルドレン’も議員会館に次々と現れた。資料を入れた旅行用カバンを引いて出て行くある秘書官は「夜逃げをするような気分」とし「小泉チルドレンと呼ばれたが、私たちも(小泉)改革の後遺症を解消するのに率先した」と吐露した。選挙翌日から3日まで議員会館を離れた議員は214人。急いで出て行くのは新しい主人を迎える準備作業が必要だからだ。ほとんどが民主党初当選議員である新しい主人が入ってくる前に、内部修理や名札交換など事前作業が必要なのだ。衆議院事務局の関係者は「首相を選出する16日の特別国会に間に合わせるためには時間に余裕がない」と述べた。