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【インタビュー】潘基文総長「国際社会での韓国の地位は…」(2)

2009.08.10 17:27
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--では質問を代えて、 この2年半に最も成就感を感じたことは。

 
「半分の成功という言葉がある。成就したというのは言いにくいが、劇的な瞬間はあった。 例えば、世界はいま気候変動問題で苦心しているが、07年12月にバリで気候変動会議が開かれた。 その会議は一度決裂したのを蘇生し、バリ・ロードマップを作りだした。 そこで気候変動交渉の基礎が作られ、12月に重要なコペンハーゲン会議を迎えることになった」

--国連安保理が核実験をした北朝鮮を制裁する決議案1874号を採択した。 制裁決議案の履行成績はどうか。

「制裁委員会が構成され、具体的な制裁対象が決定されたのが大きな進展だ。 国連安保理で多くの国に対して制裁決議をしたが、制裁決議案の内容は強度面でも非常に強い。 さらに中国とロシアも賛同した。 06年に北朝鮮が初めて核実験を行った当時、安保理制裁決議をした。 制裁決議をしただけで、制裁委はいかなる措置も取らなかった。 名目上制裁をするとしておいて、具体的に制裁をするということはなかった。今回は制裁に関する具体的な人・機関のような対象を目録にした。 トルコ大使を委員長に制裁委員会が構成されたのは以前とは質的に違う。 北朝鮮船舶のカンナム号が北朝鮮に回航したのも国際社会が加えた集団圧力の成果だ」

--中国が決議案の文を弱めたのが惜しまれるのでは。

「中国も内容自体は全的に支持し、討議する過程でも意見の隔たりはなかった。 ただ文書で提出した時、中国・ロシアの個別的な利害関係があり、ややトーンダウンしたのは事実だが、内容自体はかなり強いものだ」

--北朝鮮問題に直接取り組む余地はないのか。

「そういう可能性は私が当選した時から念頭に置いていた。 しかしその間、6カ国協議が進行し、共同声明も採択され、非核化過程が順調に進むかと思われた。 その過程で事務総長として側面的な役割をしてきたが、いま対話の扉がすべて閉ざされた状況で国連の役割が必要だとも考えている。 それで私はこうした可能性を念頭に置いて接触も過去にしてきたし、今でも努力をしているが、今のところは具体的な腹案を持っているわけではない」

--昨年夏、札幌でインタビューした際、韓国のグローバル化が十分でないと話していたが、今でも同じ考えか。

「李明博(イ・ミョンバク)大統領になってからかなり努力をしているが、国際社会が期待する水準にはまだ達していない。 国際経済危機の解消、気候変動問題、食糧危機などで韓国の視野がまだ国内指向的という印象を受ける」

--世界での韓国の地位についてどう考えるか。

「国際社会が韓国を見る基準と韓国人が自国を見る基準に大きな差がある。 国際社会の期待に韓国人が応じられていないと考えなければならない」

--韓国人が自ら幻想を抱いている、実際よりも自国を高く評価しているということのようだが。

「そうだ。 実際によい暮らしをしているのも事実で、よくやっている。 民主化、経済社会の発展、情報化から造船・自動車など主要産業で世界10位から15位に入っている半面、韓国が出している政府開発援助(ODA)などがあまりにも少ない。 例えば、新千年開発目標(MDG=Millennium Development Goals)達成のための国際社会目標は、経済協力開発機構(OECD)は国民所得(GNI)の0.7%だが、韓国の2015年目標は0.3-0.35%にしかならない」

--韓国の若者は国連本部や傘下機構に進出することを望んでいる。 どのように準備をするべきか。 外国語がよくできるだけでは足りないようだ。

「そうだ。 外国語もできなければならないが、国際的な視野も広め、国際社会のために奉仕できる精神がなければいけない。 韓国人は国連の各機構で頑張って高い評価を受けている。 韓国が国連に支援する規模と比較すれば、参加の幅は小さいが、実際、お金を多く出している国であるほど寄与に比べて参加幅が少ないのが事実だ。 代表的なのが米国や日本だ。 出資額に比べて国連機構で働いている人の数は非常に少ない。 これに比べると韓国はそれほど少ないほうではない。 参加率で見れば韓国は現在11位で、 私が事務総長になってからは高位職にもかなりたくさん進出している」


【インタビュー】潘基文総長「国際社会での韓国の地位は…」(1)

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