泰山に登ったら天下が小さく見えていたよ(登泰山而小天下)と言った人は孔子だった。この故事から誕生した詩が杜甫の「望嶽」だ。「必ず頂上に上がって多くの山々の小さな姿を見よう」(会当凌絶頂 一覧衆山小)。2006年4月、ホワイトハウス夕食会場で胡錦濤中国主席がジョージ・W・ブッシュ大統領にこの句節を読んだ。メディアは現在の米中関係には貿易不均衡と元の切り上げ問題などの異見があるが、大きく見れば小さなことにすぎないという点を強調したと解釈した。その1日前のボーイング社による昼食会では、李白の詩「行路難」を引用した。「風に乗って波をかきわける時が必ず来るから、帆を高くつけて大きな海を渡れ」(長風破浪会有時、直掛雲帆済滄海)。これまた米中関係の発展を誓ったものと受け入れられた。しかし2つの詩ともいつかは中国が最高の境地に到達するだろうという意志の表現と見ることもできる。その意志はますます現実に現れている。