千成寬(チョン・ソングァン)検察総長候補者が昨夜、「今回の人事聴聞会過程で国民の皆様に迷惑をかけたことに対して責任を痛感し、公職候補職を辞退する」と明らかにした。青瓦台もこれを受け入れることにした。遅い感はあるが幸いだ。内定後に提起された各種疑惑で千氏が果たして大韓民国の‘司正総帥’としての資格があるのか非常に疑わしかったからだ。
人事聴聞会では、高価マンション購入資金の出所と他人名義の高級乗用車の無償使用、‘スポンサー’と一緒にしたというブランド品ショッピング旅行などの疑惑についての明快な釈明はなかった。むしろ子どもを良い学校に進学させるために偽装転入をするなど、千氏が自ら実定法を違反したことを認める場となった。千氏の主張のように純粋に住宅購入資金を借りたとしても、借用証もなく巨額を貸した事業家が何らかの依頼をすれば簡単に断れるかという点を考えた場合、検察の高位職としては適切な行動ではない。良い学校に子どもを進学させるための偽装転入も一般国民の行為と比べるとはるかに重い。子どもの結婚式が行われた6ツ星ホテルを「小さな郊外」と述べた部分も、一般の人の情緒を刺激した発言だった。