【社説】EUとのFTAを韓米FTAのてこにしなくては
韓国と欧州連合(EU)による自由貿易協定(FTA)が近く最終妥結する可能性が高まった。韓国とEUの交渉代表団は3月に主要争点に関して暫定合意に達しており、近く残りの争点をめぐり詰めの実務交渉が開かれる予定だ。政府は交渉が順調に進んだ場合、G8首脳会談出席のため欧州訪問中の李明博(イ・ミョンバク)大統領が、下半期にEU議長国となるスウェーデンのラインフェルト首相と首脳会談を行う10日ごろに交渉妥結宣言が出されるものと予想している。2年に及ぶマラソン交渉が終着駅を目前に控えている。
今回のFTA交渉が妥結すればいくつかの側面から重要な意味を持つ。まずすぐに韓国とEUとの貿易が増え、双方の経済回復に大きく寄与するものと期待される。経済危機で冷え込んだ双方の経済が相互に輸出を増やせば経済成長と雇用創出という2匹のウサギを両方とも捕まえるのに大きな力となる。韓国は自動車と自動車部品、造船と電機電子業種の対EU輸出が増える効果を得られ、EUは酒類とサービス業種の韓国進出が一層活発になるだろう。