◆独特の部長文化が残したよろい=C10号墓は主副槨式木槨墓だ。遺体を埋葬する主槨の横に各種副葬品を入れて置く副槨の窪みを別に用意した後、木で郭を組みこんだものだ。新羅王陵によく見られる積石木槨墳に進む前の段階の古墳形態だ。主槨には馬の着用するよろいが首・胸の部分、胴の部分、尻の部分の順で西から東の方向へ順番どおり底に敷かれた。その上に将帥が着たものと推定される札甲が正しく置かれた。
国立慶州文化財研究所チ・ビョンモク所長は「よろいを底に順に敷いてその上に遺体をおいたので、平たい状態で出土されたものとみられる」と説明した。よろいを着せた状態で埋葬するとか、木槨の上によろいを安置すれば、木や遺体が腐る速度によって遺物が沈みながらでこぼこの多い状態で残るようになるというのだ。チ所長は「発掘状態から見て馬は一緒に埋葬しないことがほとんど確実であり、よろいの上に安置した将帥の遺体は土ぼこりとなって消えたものとみられる」と述べた。