すべての武器体系はそれを保有する国の国家意志または国家戦略を反映する。 戦略ミサイルを保有する国は、遠距離に位置する潜在的脅威要素をいつでも打撃できるという国家意志を表している。 では、核兵器はどんな国家意志を象徴しているのか。
米国・ロシア・中国・フランス・英国など核拡散防止条約(NPT)体制の下、5大核保有国とインド・パキスタン・イスラエルなどその外郭核保有国の国家意志は自明だ。 自国の軍事能力を最大限に高めて仮想敵国による軍事的優位を絶対に許さず、絶大武器の威力を土台に自国の国際的地位を高めながら望む方向に対外政策を率いていくということだ。 北朝鮮も究極的にはこうした目的を達成するために核開発に力を注いでいるのだ。 単純に対米交渉を有利に率いるために核開発を推進しているという従来の解説は、核兵器体系に内在する軍事戦略の含意を全く読み取っていないものだ。