韓国野球委員会（ＫＢＯ）が慌しくなった。 Ｘｐｏｒｔｓの馬海泳（マ・ヘヨン）解説委員が「一部の選手に限った話で、国内選手はほとんど該当しない」と述べて拡大解釈を警戒したが、金寅植（キム・インシク）ハンファ監督の立場は違う。 「疑われる選手が数人いる」とすでに数回明らかにしている。 この際、薬物疑惑を徹底的に調べるべきだという主張も説得力を得ている。

ＫＢＯはひとまず０７年から実施しているドーピングテスト結果を根拠に、馬委員の主張に反論している。 しかし世論が強まれば、ＫＢＯも現在の標本調査の代わりに登録選手全員を対象にした調査に着手するなど代案の準備も検討するという立場だ。

チョン・クムジョＫＢＯ運営部長は「選手らは、特に国家代表選手は、集まる度にドーピングテストをする。 メディアの報道があった以上、頻繁に行う。 北京オリンピック（五輪）や第２回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）でも全く問題はなかった」と述べた。

にもかかわらず野球選手の薬物疑問が消えない理由は、ドーピングテストを避けて通れる余地が残っているからだ。昨年から増やしたドーピングテストの標本は各球団１回当たり５人だ。さらに毎年顔が変わる外国人選手の場合、テストサンプルに該当しない可能性が大きい。 昨年、日本のヤクルト球団から解雇されたリオスは、韓国で６年間プレーしながらも一度もテスト対象にはならなかった。

馬委員は「騒がしくなっても、これをきっかけに禁止薬物の使用がなくなればいい」と語った。 多くの野球関係者がこれに同意する雰囲気だ。 そのためにはＫＢＯがドーピングテスト回数と標本を増やすと同時に、サンプル選手の実名公開、制裁案の強化などの解決法が必要となる。