韓国、日本、中国が共同基金を来年上半期まで用意することで、世界金融不安に対するアジア圏の協力が本格化した。ヨーロッパはユーロを基盤に共同で早目に対応したが、アジア圏はこれという案を出すことができなかった。800億ドルは韓国、日本、中国がその気になれば、すぐに用意できる金額だ。しかし各国の利害を調整することは容易ではない。
今回、議論された協調案は2005年5月、東南アジア諸国連合と日本、中国、韓国(ASEAN+3)の財務長官会談で合意した多国間資金支援制度に基盤をおいたものだ。タイ・チェンマイで会議が開催されたことから「チェンマイ・イニシアチブ(CMI)」と呼ばれる。これはアジア各国が保有しているドルを拠出して基金を作り、ドルが急に必要となった国を支援する制度だ。