【コラム】大学入試不正、韓国とますます似ていく米国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.03.21 10:55
韓国は世界中のどの国よりも米国へ留学に来る比率が高い国です。私は韓国の人々に米国にある伝統エリート学校だけに進学させないよう言います。米国には立派な大学、コミュニティカレッジ(米国の公立2年制大学)、職業訓練学校があります。また、模範的な小企業などさまざまな職業世界を尊重する米国文化をロールモデルとすることができる部分があります。もちろん米国大学入試の成果主義が韓国より緩い面もあります。米国には「レガシィ(legacy)入学」がかなり以前から存在してきました。親が卒業した学校に志願する子どもに恩恵を与える制度です。米国大学は人種の多様性と同じく自主的に指向する目標により入学選考を組むことができます。だから入学査定官が入試過程に融通性を発揮することができます。試験だけに焦点をあわせる韓国の教育体制ではなじみのない概念です。韓国で梨花(イファ)女子大学の入学特恵に対するデモが全国的なろうそく革命に広まったことが思い出されます。
米国入試スキャンダルの波紋がろうそくにまで広がることはないにしても、富と有名税を享受する親たちが子どもをエリート学校に入学させるために犯した非倫理的で犯罪的な行為で逮捕される事態と、これを容認した一部の大学関係者たちの腐敗によって米国社会は衝撃を受けました。誰でも努力さえすれば身分上昇が可能な機会の地に住んでいるという自負心に大きい傷跡を残しました。これは不平等と機会に対する怒りを大きくするでしょう。